日々

日常の癒されたこと、楽しかったことのメモ

2018-11-01から1ヶ月間の記事一覧

#10 失われた部位が痛む

もしも小さなものを見るのが得意な人と 大きなものを見るのが得意な人がいるならば 私は前者だと思う。 身体が人よりもすこし小さいから こまごましたものを触ったり 小さなものをよく眺めたりするのに向いている。 この先は公開解剖の話がしばらく続く。 ル…

#09 話すことで変化をもたらす

話すことは、立ち入ること。 自分の状況を名付けて、 ことばを探して 試しにあてがってみること。 灰かぶりをお姫様に変身させるかのように。 「話して!話して!」という章を読んで思った。 せっかく生きている間に 素敵な言葉をたくさん蓄えてきたのなら …

#08 めぐり合ってしまったら

風邪をひいた。 頭蓋骨にセロハンをかけられたみたいだ。 外の世界がいつもより少しぼやけている。 本を開く。 解剖標本の保存を研究する博士が登場する。 とある夫人の家に訪れる。 彼女はとてもフレンドリーな人柄だが、 博士からすれば、彼女のもてなしな…

#07 緩急をつける

断章は緩急が激しい。 情報のたくさんつめこまれた箇所と 息抜きていどのちょっとした描写や小話がはめ込まれている箇所がある。 なんだか日々の生活みたいで、それは私を飽きさせない。 人生に飽きないためには緩急をつけるのが一つのコツなのだ。 この物語…

#06 占いに頼らなくて良い

知っているってなんだろう。 今日、「ユカタン半島風スープ」という料理に出会った。 「ユカタン半島って知っている?」 と聞かれて、私はうなづいたけれど、 そういう名前の島が存在することと 位置はメキシコのあたり、ということしか知らない。 知ってい…

#05 背負っているものが言葉に出る

クニツキの妻子はまだ見つからない。 捜索の合間に、また小さなカフェに入る。 この小説では、よくカフェと思われる場所で男たちがビールを飲んでいる。 ポーランドの風景なのだろうか? そこでは誰も彼に関心がなく、安堵する。 人々の顔の、細かい差異の一…

#04 時間との距離がない

本を開く。クニツキという男が突然あらわれる。 断片なので、唐突さには耐えなければならない。 そういえば今日、渋谷区立中央図書館まで散歩をし、緑に囲まれた小道を見つけた。 両脇に花が植わっていて、雨上がりだったので甘くやわらかい香りが立ち込めて…

#03 失敗を見つける

仕事を持つと、自分の性格上の欠陥が失敗となって浮き彫りになる。 書類作成、期日管理、人間関係…… 誰だって思い当たる節があるだろう。 本当はただ思考して、問題点を解消すればいいだけなのに ミスを起こすたびに悩んでしまうのはきっと、 その失敗こそが…