嫌なことぜんぶ忘れる味
お昼ごろ、夫からLINEが届いた。
「お仕事を早く終えられそうだから、時間が合えば家の近所をお散歩しよう」とのこと。
一日じゅう家にいた私は少しオシャレをして、18:00ごろに一緒に外濠の辺りをお散歩した。
最近は、梅雨前になると少し気温が上がって初夏みたいな陽気が続く。
今日だって夕方なのにも関わらず外はけっこう暑くて、半袖姿の人たちも沢山見かけた。
この日、極暖のヒートテックを着ていた人間はたぶん私しかいなかったんじゃないかと思う。
帰り道に、小綺麗でほどほどに繁盛していて、店員さんの接客もとても丁寧な、お気に入りのラーメン屋さんに寄った。
私たちの隣のテーブルに、大学生と思わしき3人組が座った。
そのうちの1人の男の子がラーメンを啜りながら、こう言った。
「はぁ〜嫌なことぜんぶ忘れるわあ」
こういう素直な温かい気持ちを、躊躇いなく口に出すことはすごく大切だと思った。
現に、彼とは何の接点もない私の心を今もまだ、その言葉が温め続けているのだから。